Enjoy every moment in Namibia

青年海外協力隊として、ナミビアで活動する約1年9か月

世界一大きな隕石と、ナミビア元祖の民族

快適な朝。

今日からお世話になるドライバーのメンディーさんは時間ぴったりの到着。

幸先良し。

今日はまず、グルートフォンテーンから30分ほどのところにある、ホバ・メテオライトという観光スポットへ。

ホバ隕石と呼ばれるこちらは、大変地味な観光スポットながらも、世界一大きな隕石。

そんな隕石がズドンと落ちたそのままの場所にそのままズドンと置かれています。

乗ったり座ったり踏んづけたりすることが可能。

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よく見ると、鉄なんだということがよく分かります。

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磁石もこの通り。

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こんな観光スポットが、地味でかすんじゃうくらい見所がたくさんあるナミビアは、いやはや、規模がでかい国であります。

しかし朝から地球のパワーを感じたのでありました。

さて、ここからが本番!

グルートフォンテーンからボツワナ方面に東へずずいと進んでいきます。

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3時間ほどで着いたところは、ツンクェ!

私のナミビアで行きたいところラスト2の場所でございます。

ここは、ナミビアに元々住んでいた民族、サン族(ブッシュマン)が、現在住んでいる村。

キャンプサイトにチェックインした後、リビングミュージアムに向かいました。

リビングミュージアムでは、昔のサン族の暮らしの様子を人々が実際に再現してくれます。

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サン族の方々は肌の色が薄めで、日本人からするとどちらかというと馴染みのある顔つきをしてみえる気がします。背も低め。

同じ国の中でも部族によって肌の色や顔つきが違うのは本当に面白い。

サン族は、3万年ほど前から南部アフリカの様々な国に住んでいたとされる狩猟採集民族として、移動をしながら暮らしてきた民族でした。

私が登ったナミビア中部のブランバーグ山や、世界遺産トウェイフルホンテーンに残っている壁画は、このサン族によって描かれたものです。

ナミビア各地でも狩猟採集生活を営んでいたサン族ですが、アフリカ北部から他のバントゥー系民族が入ってきて定住生活をするにつれて、サン族は狩猟採集生活を営んできた場所を追われて、より乾いた地域に移動していかざるをえなくなったそうです。

南アフリカに入植したボーア人は、サン族を人間ではなく動物同様とみなし、多くののサン族を殺したこともあったそうです。

(http://www.namibian.org/travel/namibia/population/busman.から)

ナミビア内でもサン族に対する差別があったようで、移動生活を営むために子どもを産んでも放置していくようなサン族の行動を野蛮だとみなして、迫害されていたこともあったようです。

サン族のいきさつについては私もしっかり調べたいところですが、今はツンクェがナミビアのサン族のメインタウンとなっています。

サン族のおじいちゃん、ささっと弓矢を作ってくださいました。

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弓矢の先は、植物の根を削って作られています。削るときは柔らかいけど、乾くと固くなるから根を使うんだそう。

矢の柄の部分は、炭を使ってまっすぐまっすぐになるように調整。

弓に触れる部分は、滑りにくくなるように、動物の腱を巻きます。

その知恵と技に脱帽。

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サン族が狩猟に使う矢には毒が塗られていて、その毒が動物に効いて息絶えるまで、その動物を何日か追いかけ続けるんだそう。その毒はこの植物につく芋虫の体液からとるんだそう。

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サン族のおじいちゃんが弓矢の使い方を教えてくれました。今でも狩猟はするそうです。かっこいいおじいちゃんのステキな見本。でもおじいちゃん、2発とも外してしまいました。そうしたら、もう今日の獲物はなし。おなかをすかして寝るしかないんです。

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おじいちゃんに教えてもらって私も挑戦。全然ダメでした。

でもお土産に矢をもらえたので、弓も購入!これは日本の子どもたちにも見せたい。

 

そしてサン族の方は、クリックサウンドという舌打ちのような音を使って話されます。これがまぁ難しい。世界一難しい言葉とも言われているようです。

 

今や移動生活を営む本物のブッシュマン(サン族)はもういないと言われているようです。リビングミュージアムの入り口にはたくさんの酒瓶がこっそり置かれていて、ナミビア全土で見られるお酒の悪影響をここでも感じました。

どの民族もだんだん生活が近代化していくのは仕方ないけれど、少なくともリビングミュージアムのように文化を守って紹介していこうとする仕組みは大切だと感じました。

それにしてもカバンゴの文化の継承具合はなかなかのものがあるとやはり思います。

ツンクェロッジのキャンプにて、話に花咲くテントナイト♪

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